加速するダメ人間

この頃の彼は、日がな一日ぼぉっとしている。
何をするでもなく、テレビの画面をじっと見ていた。

ふ、っと意識を取り戻す。
いつの間にか眠っていたらしい。
午後5時20分だった、コートを羽織って郵便局へ急いだ。

骨までとろけるような煮魚が食べたい。
はらわたを取り除いた「真いわし」が売っていたので、それを買ってきた。
酒、醤油、砂糖、みりん、ショウガで煮込む。
ついでだから大根も入れた。

火にかけたまま、うとうとしてしまった。
発見が早かったので、廃棄処分までには至らなかったが。
少し鍋底を焦がしてしまった。
骨がとけるほどでは無いが、骨ごと食べれるほどには煮えていた。

加速するダメ人間(謎)。

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