よもや

行った講習先で、化学教の教祖に再会するとは思わなんだ。10年経ったが、あの喋り方、目つき。変わっちゃいねぇ。むしろ研ぎ澄まされたような(笑)。

50校以上回って、リスク分析について質問してきたのはアンタが初だよ。やっぱ変わってんなぁ~。

教室にて待機。確証は持てないが…多分、俺が思っていることはアタリじゃねーかな。それとなーく遠回しにみくには言ってみたモノの、察してねーだろうな。これで変わらないようなら…しょうがない、ヒドイ奴になろう。

授業が始まる20分前。ちぃが息を切らせて教室に入ってきた。昨日のメールの内容からして、当分来ないんじゃないかと思っていたから、かなりビックリした。

「何をそんな息切らしてるのさ」
「駅から走ってきたから」
「息切らすほど走らんでもいいやん」
「だって寒いし」
「そうかぁ?」

(落ち込んでたのから)復活した?」
(携帯をいじりながら)いや、まだ復活までいってないけど…」
「そっか…」
(携帯を差し出して)ホラ、ちょっと見てよ」
写真。白い背景。2けたの数字がいくつか。なんじゃこりゃ? こないだの自己採点と平均点かなんかかしら?

「番号。あったの」
「……番号?」
「びっくりした。もうねぇ、絶~っ対ナイと思ってたのぉ」
「……おぉ! 今日発表だったんか」
「そ。だからぁ、学校終わってから一応見に行って、そんで帰ってきた」
「おめでとう」
「ってか、まだ一次に合格しただけなんだけど」
「いいんだよ、それでも」
右手を差し出して、握手した。確かに、手が冷たかった。

明日、二次試験。

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