ざみー

冬やねぇ…。

ユミコカオリに「お久しぶりです」って言われた。そっか? と思ったんだけど、よくよく考えりゃ二週間ぶりか。

ちぃが来た。毎日来るよ宣言がその場しのぎで無くて安心した。

合格守が鞄にぶら下がってた。

添削済み小論文を返却。
「とりあえずここな、言い回しがおかしい」
「え~。…あ~、うん、確かに、ヘン」
「次にこの辺。『~ではないだろうか』の使い方は要注意な。お前の場合、相手に判断を丸投げして自分の意見に自信ないのが丸見えやで」
「ん~。じゃあどう書くの? 『~だと思う』?」
「『~である』でいいよ。推察やなくて考察やし」
「そっか…」
「構成や段落のバランス、着眼点はなかなか良いで」
「ホントにぃ?」
「ああ。ただな、全体的にぼやけてんねん。特に結論部分は、あれもこれも書いてやろうって感じになって、結果としてどれも中途半端になってる。600字って結構少ないから、もう少し的を絞った方が良い。例えばな、………」

「はぁ…。ムズ…」
「で、一応、こんなもんも用意してみた。問題文も資料も無かったから、お前の答案をちょいとアレンジしてみたけど」
「わっ、すげっ。ちょっと読んでみていーい?」

「…は~。これは合格。すげ~。あたしもこんぐらいの書きたいなぁ」
「でもさ、中身は大したこと書いてないやろ。っていうか、お前のをベースにしてるわけだし」
「そうだけど、全然違うね」
「言葉遣い、言い回しって重要やで。そのためには書くだけやなくて、読む事も大切。模範解答や普通の論説文に触れておくこと。正しい表現をきちんと知ってないと、おかしな表現にも気付けんからな」

「ま、とりあえず書け。書いたものは全部添削してやっから」
「明日は授業あるし、明後日は常漢のテストあるし…。明後日の夜には書く」
「明日授業なら、その前に来て書けや。今日と同じぐらいの時間に来れば、一時間以上はある。ちゃんと時間を気にして、一時間で書いてみろよ」
「そっか、明日書けるね」
「そーすりゃ、俺も7時過ぎには来れんだろうから、お前が授業受けてる間に赤入れといてやるよ」
「あ、それいいね」

つーわけで明日は市川で講習会ののち、教室に直行します。

「お前何時に帰る?」
「んとね、36分の電車」
「ならまだ時間あんな。面接の練習すんぞ。メモの書き出しはやったか」
「あ~、まだ」
「ったー。あんまのんびりしてる時間ねーっつの。しゃーねーな、今日は箇条書きレベルでいいから、はい、志望動機。なんでもいいから最低五個」
「んとね…プライバシー保護の観点から自主規制…とかかなぁ」
「ふむ。コレとコレはお前の体験が入ってっから使った方がええな。コレもココだけの特色だろうから入れて、まぁこの三点をきちんと伝えりゃいいやろ」
「だね。あ、話全然変わるんだけど、あたしがもしなったとすんじゃん、そんでね、友達の7割は行きたくないっつーの。残りの3割は『あー、なんかちぃは似合いそうだね』って言ってくれんのに。ひどくなーい?」
「あ~。なんとなくわかる」
「わかるってどっちだよ~」
「ん~、まぁ両方分かる。端から見てる分には『似合ってるなぁ』って思うんだろうけど、当事者になったら不安やな。行きたくないかも…」
「ひどーい(笑)」

「はい次。あなたの長所と短所を言ってください」
「長所…なんだっけ、先週言ってたの。ん~と…、あ!『何事も計画的に進める方です』」
「計画的、と」
「んで、逆に短所が、『計画通りに行かないと』…行かないと、、、ホラ、なんつーか、あんじゃん」
「気に入らなかったりとか、臨機応変に行動できないとかか」
「そうそう。っていうかあたしホント計画立てるの好きなの」
「お前の場合は計画を立てるっつーより、計画表を作るのが好きなんやないか」
「そう! 細かい作業とかすっごい好き」
「細かい作業が得意、と」
「でね、あ、また話変わるんだけど、ウチの担任に第二子が生まれてね」
「ふむ」
「つっても二週間ぐらい経つんだけど(笑)。そんでね、クラスのみんなで寄せ書きを書いたの。おめでとー、って。で、それの真ん中あんじゃん。あそこ任されちゃって」
「ほう」
「もぉ授業中に超頑張っちゃったよ。クラスの集合写真が飛び出るようにして張っちゃったし」
「授業中かよ。しかもすげー凝ってるし」
「あ、まぁ、もうどうでもいい科目の授業だし。でもホントすごい出来なの」
「はいはい、手先も器用、と。つーかもう時間ねぇし」
「あ、ホントだ」
「とりあえずメモ書き。ほんで可能なら文章に起こす。丸暗記はせんでもええけど、ある程度どんな風に答えるかは練っておかんと」
「そうだねぇ」
「ホンマのんびりしてる時間無いんやから…」

あと二週間だ。一般じゃおそらく無理だろうから、なんとか推薦で滑り込んで欲しい。

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