参観日

七時起床⇒二度寝。
十時起床⇒三度寝。
結果、十一時起床。

午後一時から、最後の操法自主練。蒸し暑い。なんでこんなに良い天気なのさ。汗だくだよ。

明日が大会なので、軽く全体を流して終了。まぁ、大丈夫だろう。

帰宅して、シャワー浴びて、快速に飛び乗った。

今日はジュンの学校の定期演奏会なのです。これが彼女の演奏を聴く、最後のチャンスなのです。というか、彼女にとっても最後の演奏なのです。三年生は、これで引退するから…。

去年は定演も文化祭も仕事(授業)で行けなくて。今年は絶対来てと言われてて。最後だから絶対に行くよと約束してて。

16:30開演だけど、着いたのは17:15頃。

ホールへの扉を開ける。どうやら第二部の音楽劇が始まっているようだ。ステージ上、小さな体に不釣り合いなSaxophoneを吹きながらステップを踏む姿。なんてタイミングだろうか。ジュンだ。視力の悪い俺には、当然表情も何もわからないけれど、背格好だけでジュンと確信した。空席を探している間すら勿体なく思えて。そのまま壁により掛かりながらジュンの演奏を聴いて。大きな拍手を送った。

19:05。終幕。驚かしてやろうとおもってサッサとホールから出て一服。

出入り口付近に、観客を見送るために吹奏楽部の生徒達が並び始める。見つけて、呼びかける。

ジュンジュン(気付かねぇ…)
おいっ、ジュンっ!」

そう、色んな生徒に会いに行って、呼びかけるたびに思うんだが。意外性がありすぎるのか、俺の声だってわかんないみたいなんだよね。そんで振り向いて、すっげー不思議そうな顔すんの。で、その一瞬後に、とびっきりの笑顔を見せてくれんの。

「久しぶり」
「あー、先生っ!うそー、来てくれてたのー!?」
「おうっ、途中からだったけど、ちゃんと来たぞ」
「先生~~」

抱きしめる代わりに、がっちり握手。そんな泣きそうな顔すんなやい。

「やー、良かったよぉ」
「本当?ありがとう。先生いつ頃来たの?」
「第二部の途中からだね。入ったらちょうどジュンが出てるとこだったよ」
「ホントに?」
「赤い上着でジーンズ履いてたの、お前やろ?」
「そうそう!」
「やっぱな。なんかちっこいのが不釣り合いにでかいサックス吹いてっから、絶対そうだと思った」
「(笑)。え、じゃあ、あたしのソロ聞いてくれた?」
「ソロあったん?」
「あったんだよぉ」
「まぢかぁ。う~ん…多分、それには間に合ってないなぁ」

「でも、うん。最後までお疲れ様。よく続けたね」
「いやいや…ホント、アリガトウゴザイマス。やっと終わりました」
「うん。すごい良かった。感動した」
「(笑)。先生こそ、来てくれてありがとうね。って、アタシそろそろお見送りにいかなきゃ」
「うん、そうしな」

少し待ったら、もう少し話す機会があるかなぁと思って待っていたけど、写真撮影やら花束贈呈やらで、それも難しそうだったから、ちゃんとした「サヨナラ」を言えないまま帰路についた。

『音楽』ってものに対する気持ちの違いに苛立ったり、友達と衝突したり。副部長として、感じる責任もあったみたい。会うたびに、よく愚痴を聞かされてたから。

お疲れ様。俺もなんとか約束を守れて良かったよ。

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