冬のにおい

寒くなってくると、懐かしく思い出す光景というか、感覚がある。

大学の頃、友達の家で朝まで飲んで語って、自分のアパートへ帰るときの、しびれるような寒さと、朝焼けと、降りしきる雪と、不思議な高揚感。

誰もいない白い世界で全力疾走。すぐに息が切れて、けれど寒さは消し飛んで。新雪を踏みしめながら帰った。

それを、思い出す。

夢の中に、たくさんの人達が出てきた。家族、親戚、友人、同僚、お客、昔の生徒、嫌いな人、好きな人。

BGMを付けるとしたら、aiko花火だな。そんな夢に目覚めたら、もう夕方に近かった。一週間分の洗濯物にアイロン掛けをしたら、すっかり夜。

それからずっとネットを漂って。明日は天気が良いといいなぁと思いながら、また眠る。

苦しい。狂しい。

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