明日から二泊三日で北海道に行ってきます。なので更新しません。
授業は七時からなのに二時前には教室に居た。会社のボスは午後から出張だったし、特に急務も無かったし。ぶっちゃけ早く教室に行きたくてしょうがなかった。
行って早々にMが来た。
 「先生、理科教えて」
 「どこや」
 「このページ」
 「どの問題?」
 「全部」
 「全部わからんかったん?」
 「ってか、最初からワケわかんなくてやってない」
 「はぁ…お前他に理科のテキストある?」
 「あるよ」
 「ちょい貸し。この問題はこのページの単元な。ここ参考にして解き。で、丸つけて解説読んで、それでわからんかったら質問しにきなね」
続いてHが来た。
 「先生、食塩水のヤツ教えて」
 「おう。どこがどうわからん?」
 「どこって最初っから。全然わかんないんだもん」
 「とりあえずココのページに食塩水の問題がある。で、解答のココに式が書いてある。問題文と照らし合わせて、何がどうなってこの式になったのか想像してこい」
なみが付箋を大量に貼った理科のテキストを持ってきた。
 「先生、ちょっと聞いていい? 沢山あるんだけど…」
 「ええよ」
 「まずは…ココ。これって電流がこうだから、こうじゃ」
 「阿呆。左手でやってどうする」
 「ああっ(笑)。右手の法則だった。こうじゃん」
 「そうやな」
 「でしょ? そうするとコッチがN極になるから、方位磁針ってこうなるんじゃないの?」
 「なんでや。逆やんか。コッチN極やで。S極が向くやろ」
 「え~。なんで? N極があるからコッチじゃないの?」
 「…はぃ?」
 「だってN極の指す向きでしょ。方位磁針のN極って、N極のある方を向くんじゃないの?」
 「馬鹿たれ」
 「なんでよ~(笑)。だって道に迷ったときに方位磁針使ったりすんでしょ」
 「あ~~。なるほどねぇ。そういう考えかぁ~」
 今までにない斬新な勘違いに少し感心して、丁寧に誤解を解いた。
この辺が、4ヶ月近く自習してきたヤツと、そうでないヤツとの差かも知れんなぁ。
ちぃの数学。残り二回中の一回となった今日は昨日の続き。
 bq. 0≦x≦aにおける最大値・最小値を求めよ。ただしa>0とする。
上記のような問題の考え方がどーにも理解できず、色々切り口を変えて説明してみたものの一向に報われず、挙げ句に出た俺の台詞。
 「今日の俺は、この4,5年の中で一番ダメだ…」
 「そうなの? 4,5年…(=今まで、に気付いたらしく)…え~! ぉ父さんそれはダメ。あたしちょっと頑張るから」
意地でも理解させたろ、って思った。チャイムが鳴って、他の三人の授業を終わらせた。ここからが勝負。自分で問題を作り、解き方を見て、理解の境界線を探る。問題のレベルを少しずつ上げながら探ること約30分。
「ストーップ! ちぃ、ソコ。ソレ。今お前グラフのソコに行ったな。それはなんでや?」
 「んとぉ、まず(以下略)」
 「だからか。いいか、お前の言ってた“0から3”はaの範囲や。そやろ」
 「そう」
 「でもな、定義域は“-5からa”なんや。確かにaは0から3なんやけど、定義域が0から3やないねん」
 「ん~???」
「aが」「xが」って何遍も言いながら説明を続けること約10分。それまで板書とにらめっこを続けていたちぃがコッチを向いた。
 「…来たか!」
 「来た。ん~、来た。つまり、こっからここの間で(中略)ってコトでしょ?」
 「そう、そう、そう」
「はぁ~。今日のビールは絶対に美味い。間違いないね」
 「(笑)。あっ、ぉ父さんちょと選んでよ」
 「何を?」
 「待って。ん~(鞄の中をゴソゴソ)。ほい(手渡されるテキスト)。似たようなヤツ。コレは自分でもっかいやんないと」
ああ、これぞステシュン。


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