そのうち出口があるんだろう。Seventeen’s Map。
昨日同様、各種のWordやExcelやPowerPointで書かれたドキュメントとソースを頼りに迷路をさまよう。さまよって、まよって、酔って(嘘)。
神が一瞬だけ降りてきた。モーゼの十戒バリにスパーんと道が出来た感じ。渡ろうと思ったら波に飲まれてしまったが、どのへんに出口があるのかは見えた気がする。
帰りがけに本屋へ寄って小説まとめ買い。
- 『真昼の花』/角田光代
- 『キッドナップ・ツアー』/角田光代
- 『九月の四分の一』/大崎善生
- 『暗いところで待ち合わせ』/乙一
- 『ひな菊の人生』/吉本ばなな
帰りの電車、隣の席。スーツ姿で見た感じ30代半ばぐらいかな、でもひょっとしたら俺より若いのかも知れない。何系と言えば良いんだろう…アキバ系とは認めたくない。プロとも呼びたくない。う~ん、中毒者(ジャンキー)?
まぁ、呼び名は何でもいいや。
そいつはマスクをしてたんだが、マスクの下でなにやら呟いてるんだ。そしておもむろに鞄の中をゴソゴソやって、いくつかあるビニール袋の一つを探り当てると。ぐふぐふ言いながら(マスク越しなのでそう聞こえた)開封した。よくわからんアニメのDVDを。そしてディスクをじっくり眺めた後、取説じゃなくて、なんて言うんだろ、中に入ってる冊子?を熟読。ぐふぐふ言いながら。まぁ多少気持ちはワカランでもない。発売日を心待ちにしていたんだろう。
やがて満足したのか、鞄にしまうと再度ゴソゴソ。また別のビニール袋を探し当て、取り出した。今度はよくわからんトレカのようなモノを開封。まぁ多少気持ちはワカランでもない。何が入ってるのか気になるよなぁ。
一枚一枚じっくり眺めた後、また鞄に手を突っ込んだと思ったらトランプより多くね?な枚数のカードが出てきた。客に一枚選んで貰うマジシャンのような手つきでカードを操ると、先ほどの数枚を差し入れていった。どうやらソート順が決まっているらしい。
それをしまうと、本を取り出した。今度はなんだ、ゲーム雑誌か、アニメ雑誌か。ちょっと覗いてみる…トレカのカタログ?ガイド?ひょっとして新手のデアゴスティーニ? 俺の知らない世界が目の前に広がってるよ。なんだか目眩がしてきたよママン。
あきれるほどの熱心さで本に向かっていた彼だが、執着もとい終着駅に着いたようだ。座席を立ち上がると、網棚の上に見つけたマガジンかサンデーかをゲットしてホームに降りた。
次から二人掛けの席はなるべく避けよう。っていうか、最初から隣が決まってる席に座ろう。
家に帰ると俺宛に現金書留が届いていた。中に入っていたのは、現金ではなく、電報料金とほぼ同額の音楽ギフト券。それと通算で三枚目となるおっ母さんからの手紙。
封筒に電話番号が書いてあったけど、電話するには遅い時間だったから、メールにした。
返信は途中で切れていた。書きすぎだよ。俺のケータイ505系なんだから…。
母親は「ネクタイもらって、ハンカチもらって…そんなに貰うほど何をあげたのよ」と訝しげであった。
あげたもの。手紙、図書券。フリスク、コカコーラ、お守り、缶ジュース、脅迫状、添削した小論文、大丈夫メール、割ける時間全て。応援メール。卒業証書、マニキュア、CD、名札、銀色夏生の「散リユク夕ベ」。涙、「想い出がいっぱい」、「同じドアをくぐれたら」、「僕らしさ君らしさ」。
制限文字数一杯の電報片手にシルクハットをかぶったドラえもん。
もらったもの。手紙、ネクタイ。DAKARAのオマケ、手紙、報告メール、もう頑張れないメール、書き置き、手紙。悔いはないメール。プリクラ、どうなってんのメール、チョコ。涙、花、人生最大の工作、ハルからの手紙、ハンカチ、「クリスマス」、「なごり雪」、「小さな頃から」、涙。
制限文字数一杯の電報片手にシルクハットをかぶったドラえもんを抱えた入学式の日のスーツ姿の写メ。
世界に一つだけのモノ、記憶にしか残らないモノ。そんなものをあげたりもらったり。
お金に換えられないから、いつまでもチャラにならんのだなぁ。多分、お互いに、いつまでも。
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